• Skip to primary navigation
  • Skip to main content
  • Skip to footer

lib.i.do

with words, as discourse

  • 生: lib.i.do
    • 呼: Calling
    • 基: Root
  • 詩:Poiema
    • otumetokotume’s
    • hahahahrks’s
    • 5 years old philosopher’s
      • voice memo
    • כלב
    • sheep’s
    • Hikaru’s
  • 本:Librarium
    • Essay
      • 往復書簡
    • Novel
    • Fantasy
    • Poem
    • Journal
    • Academia
    • Classic
  • 記:Logs
    • otumetokotume’s
    • hahahahrks
    • 5 years old philosopher’s
    • כלב
    • sheep’s
    • Hikaru
  • 触: Contact

詩:Poiema

あの日のこと

濡れた教室と廊下

冬と春の間

湿った空間

まだ薄暗さが残る朝

力いっぱいカーテンを引っ張る

白いカーテンがレールから外れる

腕いっぱいにカーテンを持つ

階段をのぼる

階段を降りる

かたいもの同士がぶつかる音

足をすすめる

息をひそめる

音がひびく

ぶつかり続ける音

近づく足音

「救急車を呼んでくれ」

ツーツーツー

使えないのは わたし?携帯?

どこかで響くサイレン

ぶつかり続ける音

階段をのぼる

「□*〇ちゃんが下にいるから、声をかけてきて」

階段を降りる

足をすすめる

湿った暗い部屋

ぶつかる音は聞こえない

息をひそめる

横にたつ

「朝まで寒いって言っていたの」

背中をさする

『だいじょうぶだよ。うえにいこう。』

背中をさすり続ける

なにが大丈夫なんだろう

なにが正解だったんだろう

どうしたらよかったんだろう

いまも分からないまま

共有

 

 

 

娘の投稿した写真が
Eテレの番組に採用された

自然界の似ているものを
観察したり比較したりする
こども向けの10分番組

 

この秋
玄関を開けたところに
枯れ葉のような”なにか”
を見つけた

その後何日間か
じっと動かない

2,3cmの赤茶いろのそれが
珍しい姿の昆虫なんだと気付いて

上の階に住む仲良しKくんに
さっそく報告

興奮したKくん
「ミミクリーズに送りたい!」と。

 

毎週見ているお気に入りの番組の最後に視聴者からの「似ているもの」の写真の紹介のコーナーがあり、それに応募したいKくん

スマホを母から取り上げ撮影

いますぐ投稿する!というので
番組サイトを検索して
投稿フォームに書き込む娘

 

こどもの突拍子もない提案に
乗っかるのが好きだ

「投稿するときのニックネームを書くんだって!なににする?」

2人相談して
決めたニックネームは
数週間前にお父さんの仕事の都合で引っ越してしまったもう一人の仲良しのおともだちの名前だった

 

毎日のように3人で遊んで
なんどもなんどもケンカして
もう二度と遊ばない、なんて言いながら

ママに怒られて帰りたくない、と
お風呂と夕飯も食べていって
(お泊まりもする!のとこで強制送還)

ママに「トイレいってくる」なんて言って
家を抜け出して数十秒後には
うちに上がっておやつ食べてる

 

3人が2人になった寂しさ

 

番組の投稿の名前を見て
引っ越してしまった彼が
じぶんたちのことを
思い出してくれればいい、と

 

こどもたちの
純粋で、計算のない、思い

 

そういう美しさに触れ
はっとさせられる

 

そんな彼らを誇らしく思う

 

春にはKくんもまた
ここを引っ越していく

 

大きくなっても
覚えているだろうか

 

番組の制作スタッフさんも
放送を見たちびっこたちも
誰も知らない

 

三人だけの   。

 

 

 

 

水晶玉のことばに/を



ひとりの子と出会った


かれのこと、まわりのひとは

しょうがいじゃないか、って言ってた

その日もかれは体操の列からはなれて、
わたしはあとをついて、園庭の後ろを歩いてた



ふと、かれがうたっているのがきこえた

わたしのしらないことばで、

でもはずんでいるおとで

腕をあげて、足を踏みならす

たのしそう ダンス

となりにしゃがんでそれをみてた

草のところどころ生えた白っぽい園庭

そして突然下を指さして、

そしてそれから上を指した!

その時わたしは空を見て、

ああ!  なんて!  
空は広いんだ

目眩がするほどびっくりした


そしてそれから地面を見たら

ああ!  なんて! 
地面は丸いんだ!!!

空と地面と魚眼レンズのようにひとつにつながって

わたしたちふたり
まんまるい、おおきなまあるい水晶玉のなかにいるようにみえた

ことばってなに?

かれはしょうがいなんだろうか
こんなにみえなくなっていたことを教えているのに
ぜんぜん聴いていないのは、わたしたちのほうじゃないか

わたしたちはみんなことばに/を奪われているんじゃないのか

このこえをきこえるようにするにはどうしたらいいの?
ことばを取り戻すにはどうしたらいいの?

時間が必要だ時間が
注意深く世界に耳をすます時間が
そして
書くことのおそろしさを知ることが


わたしはもうかけない
それでも、かかなければならない

How you day?

ほんものをみて
ほんものはすくない
ほんものをみていて
ほんものはあるのよ
「かたち」とはちがうの
ただ「かたち」を借りて闘っているの
よくみていて
よくみていて
みみになって
うばわれているものを

社宅妻服飾論

仲良くなりたいと思う相手を見つけたら徐々に距離を縮めていくのが楽しくて好きと話してくれた隣人が

「初め引っ越していらしたときはヤバイやつ来た!と思いました~!」

とカミングアウトしてくれて笑った

夫同士が同じ会社という社員住宅の人間関係はある意味特殊であると思う

この場合、彼女の”ヤバい”は、”周りの目を気にせず周囲に合わせることなく自分の好きなものを着る”ことを指している

堂々としていてオープンに意見を述べるタイプの彼女が、「ここに引っ越してきたとき手持ちの服を全部捨てたんです」と話してくれて驚いたけれどその気持ちには心当たりがある

コミュニティや社会的役割に合わせて服装を変えるということ

いま思えば頭がおかしいけど
娘を妊娠したときにフェミニンなデザインのワンピースを封印し、これからはユニクロのシャツやジーンズで生活しなきゃいけないんだとなぜか思い込んだ

海外での生活が始まると
ばかじゃないかと思うような値段のほとんど何も入らない大きさのバッグがどうしても欲しくなったり
日本に帰国したら着れないだろうなぁと思いながら、ビビッドな色のドレスを何着か買った

日本への本帰国が決まったら
髪に入れたハイライトはもとに戻そうとか
衝動買いしてしまったピンクのドレスはメルカリで売ろうとか…
(我ながら極端である。夫はその都度ドン引き)

窮屈に服選びをした過去もあるけれど、ファッションを自由に楽しむ素敵な女性たちに出会えたおかげで自分らしく身に付けるものを選択出来ているのだと思う

周りからどうジャッジされるかを(極力)考えずに

その日、引っ越し先となった社員住宅の全家庭にあいさつまわりに伺った日

丈の長いシンプルなワンピースに、黒のローヒールパンプス

“常識的な服装”であったと思う

浮いていたのだろうか

調子に乗って見えた?笑

彼女にとって初めての社員住宅生活は、手持ちの服を一新してもっと地味で手頃な値段の服装で生活しなきゃと彼女を駆り立てた

私の当時の渾身の”常識服”をヤバイ呼ばわりした彼女も今や、明るい色のニットに、上質でセンスの良いバック、さりげなくイタリアブランドの靴

自分らしく選択する人は好きだ

今やいっしょに”ヤバイやつ”になったわたしたちだけれど、実際は他の住人に疎まれることもなく、むしろ関係はとても良好(だと思っている)

とんでもないカミングアウトだったが、また一気に彼女との距離が深まったのを感じてとても嬉しかった

「相/合い/間」

2020-12-15

大量のバッタの群れが、農作物を食い荒らす害のこと、知ってるかい
バッタの蝗、で「蝗害」っていうんだけどね、

蝗害をもたらす大群の中のバッタは、色や足の形をはじめ、見た目がぜんぜん違っていたので、
大人しい普通の単独バッタとは、ずっと別種のバッタだと思われてたのだそう。
でも、研究者が蝗害のバッタを一匹にしといたら、なんと、そのうちに何の害もない「ただのバッタ」に戻っていったんだって。

一匹だけだったら、何にも害をもたらさない、ただのバッタなの。
ところが、バッタが数匹集まったとき、「集まってるよ」ってフェロモンが出て、ただのバッタが、だんだん集まる内に、どんどん攻撃的・貪欲になって、みんなが同じ方向に向かって行進するようになって、見た目もいかつくなっていくらしい

ひとりだと普通の人が、集団になると、同じ方向に向かって、ワルいことにも加担できてしまうのと同じイメージなんだって

そういう個を喪失して凶暴化したバッタの相貌は、「群生相」っていう。
それは人相の「相」

「相」は、木を見ることで、詳しく見るが語源と言われているんだけど
「合い」と語源が同じという説もあって、「合い」は、つまり「間」のことなの

あいだにつながっているものが、わたしたちを相互につくりかえているの
あなたはわたしの一部
わたしもあなたの一部

わたしたちは切り離されてるって思わせようとされてるかもしれないけどさ

「あいだ」に生まれ来るものが、
わたしたちの「人相」も変えているのかもしれない

バッタが「凶暴化」してるっていうのは一つの見方で
彼らの食物を奪い土地を破壊してるのは人間かもしれないし

でも、集まったときに、みえないんだけど、確かに「あいだ」が、
たぽんとした湯船のような、くすぐったい気持ちよさが、創発するんだよね
バッタとの間にもあるのかも
できるだけあったかな相にしたいなあ
それをみたいなあ
かいでみたいなあ
見えなくなっているんじゃないかしら
いまたくさんのものが

ひらがなのさみしさ

2020-12-05

もうしってしまったの

「あ」が「あ」だって

それをわたしがおしえたの

「あ」が「あ」だって

おそろしいことをしたものね

「あ」は「・」でも、「ー」でも、

あったかもしれないのに

・・・

あぁ、これで、

あなたのせかいはもう、

ぶんせつされてしまったかしら

ひらがなのおとをたよりに

・・・

おそろしさにかたんして

こころではもう、

つぎのことたくらんでいる

こまったかあさん

・・・

「あ」が「あ」ではないことを

それをわたしがおしえるの

「あ」が「あ」ではないことを

おそろしいことするものね

「あ」は「・」でも、「ー」でも、

あるかもしれないなんて

ブルーベリーの「・か」とそらの「ーお」

  • Go to page 1
  • Go to page 2
  • Go to Next Page »

Footer

Make your voice heard

Recent Posts

  • 数年ぶりの投稿(笑)最近地獄少女というアニメを観たのでいろいろ考えてみた
  • 想
  • モンペデビュー(3)
  • 新緑を愛でに…
  • おませな友達のはなし

Archives

  • July 2022
  • June 2021
  • May 2021
  • April 2021
  • February 2021
  • January 2021
  • December 2020
  • November 2020

Categories

  • 儚:fleeting (10)
  • 呟:murmuring (18)
  • 本:Librarium (8)
  • 漂:float (11)
  • 熟:deliberation (5)
  • 解:interpretation (4)
  • 記:Logs (31)
  • 詩:Poiema (11)
  • 驚:discordance (2)

Copyright © 2025 · lib.i.do · All rights reserved

  • 生: lib.i.do
  • 詩:Poiema
  • 本:Librarium
  • 記:Logs
  • 触: Contact