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otumetokotume's

モンペデビュー(3)

 

仲良しのおともだち親子が足立区に引っ越すことになった

 

「ほんと治安悪いらしくて、足立区の教師は自分の子供は絶対足立区の学校に入れたくないって話してるらしいですー」

どういうこと?

「なんかうるさい親とか良識ない親が多いらしくて〜」

 

先生にわざわざ置き勉の提案の電話をするような親は、世間一般の先生方からしたら”うるさい”あるいは”良識ない”親(または両方)だろうか

 

新しい一年が始まり担任の先生が代わった

新しい担任の先生への引き継ぎ事項として名簿の娘の名前の隣に

※お母様がモンペ気味

と書かれているだろうか

 

その後「来年になったら教科書ぜんぶ持ち帰ってもらいますからね!」と言われていた娘

“じぶんだけ「やらない」「守らない」なんて絶対おかしいよ!”

の標語が廊下に掲げられている学校である

じぶんだけ教科書を持ち帰らない生徒(とその親)は先生も頭が痛いだろう

 

決められたこと、みんながやっていることに倣って一緒にやる

きっとこれが学校の求める良識

 

余計なこと言わずに

学校の”良識”に従っていれば

娘が先生に責められることもなかったのに

 

私の良識ってなんだろう

 

そしてこれからを生きる娘に

身につけて欲しい良識とは

 

良識ってほんと難しい

 

外れ年

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娘の投稿した写真が
Eテレの番組に採用された

自然界の似ているものを
観察したり比較したりする
こども向けの10分番組

 

この秋
玄関を開けたところに
枯れ葉のような”なにか”
を見つけた

その後何日間か
じっと動かない

2,3cmの赤茶いろのそれが
珍しい姿の昆虫なんだと気付いて

上の階に住む仲良しKくんに
さっそく報告

興奮したKくん
「ミミクリーズに送りたい!」と。

 

毎週見ているお気に入りの番組の最後に視聴者からの「似ているもの」の写真の紹介のコーナーがあり、それに応募したいKくん

スマホを母から取り上げ撮影

いますぐ投稿する!というので
番組サイトを検索して
投稿フォームに書き込む娘

 

こどもの突拍子もない提案に
乗っかるのが好きだ

「投稿するときのニックネームを書くんだって!なににする?」

2人相談して
決めたニックネームは
数週間前にお父さんの仕事の都合で引っ越してしまったもう一人の仲良しのおともだちの名前だった

 

毎日のように3人で遊んで
なんどもなんどもケンカして
もう二度と遊ばない、なんて言いながら

ママに怒られて帰りたくない、と
お風呂と夕飯も食べていって
(お泊まりもする!のとこで強制送還)

ママに「トイレいってくる」なんて言って
家を抜け出して数十秒後には
うちに上がっておやつ食べてる

 

3人が2人になった寂しさ

 

番組の投稿の名前を見て
引っ越してしまった彼が
じぶんたちのことを
思い出してくれればいい、と

 

こどもたちの
純粋で、計算のない、思い

 

そういう美しさに触れ
はっとさせられる

 

そんな彼らを誇らしく思う

 

春にはKくんもまた
ここを引っ越していく

 

大きくなっても
覚えているだろうか

 

番組の制作スタッフさんも
放送を見たちびっこたちも
誰も知らない

 

三人だけの   。

 

 

 

 

モンペデビュー(2)

「ついにやってやった!」と何か偉大なことを成し遂げたような気持ちになっていた

なのになぜか違和感

周りの友だちの反応との温度差

学校至上主義の方々に理解されないのは分かっているので敢えて理解を示してくれそうな自分と似た志向性の友人を選んで打ち明けている

「やっぱり毎日6,7キロもあるランドセルを背負って20分の往復っておかしいと思うんだよね」

「ほんとそう、可哀想だよねー!無駄だよねー」

「文科省だって数年前から通達だしているのにさー」

「そうなの?」

「そう、なのに変われないのって。だからこないだ先生に言ってみてさ」

「え」

「毎日全教科の教科書やノートを持ち帰るのって何か理由があるんですか、置き勉にしないのって何か理由があるんですかって。」

友人の顔が曇っていく

なんとか理解を、支持を得たい

だってこんなの、悪しき慣習でしかなくて

先生とのお電話の内容の一部始終を話す

話せば分かってくれるはずだ

「…はは、そうなんだー、、笑」

と話題が終了する

終わった
モンペだと思われた

“子ども達が大変、かわいそう、だから楽にしてあげないとという声が、結局、子ども達の心や体が「強くなる経験」を奪っているのだ”

という声もある

違う違う
可哀想だからじゃなくて
無意味だから辞めたいんだって!

(ついでに、中身空っぽにしたってどうせランドセルだけで5キロはあるんだって!十分。ランドセル屋さんには悪いけどリュックに筆記用具と水筒で登校が理想)

だって、持ち帰った教科書広げて復習するこども、全体の何パーセントくらい?

帰宅後も予習復習をする気のある子ども(正しくはスパルタ教育ママを持つ子ども)は通信教育か塾で学習しているのが実態よ?

持ち帰りたい子だけ持って帰ればいいじゃんー!笑(今年度から全ての教科の置き勉を推奨します、とかって校長がいってくれさえすれば、いやわたしは毎日全部持ち帰りたいです、なんて子はおそらくいないはず)

「学校で保管というのが難しくて、、」
「何かあったときに責任を負えないので、、」

クーピーとか絵の具セットとか体操服は置きっぱなしなのに?

よくわからないな
更に攻める

「万が一無くなったりしたときに学校が責任を負えないので困る、ということですか?
では無くした場合自費で購入するということでしたら大丈夫ですか」

「…えっと、そしたらしばらく置き勉という形にしてみますか?」

違う!
先生は誤解している!

これでは完全に敗けである

ひまりちゃんのお母さん=モンペ

ただでさえ忙しいのにモンペの対応に追われるかわいそうな先生

娘は「甘やかされわがままっ子」

の構図の完成である

もーもーもーもーーー!!!

全然納得いかない

「なるほどなるほど、そうですよね、確かに置き勉出来ないなんておかしいですよね。うんうん、それじゃ次の職員会議で話し合ってみますね」
とでも言ってもらえると思ったのだろうか
甘かった

どこまでも平行線である

「あ、じゃあすみませんが、しばらくそれでお願いします♪お手数おかけします」

娘よ
中途半端なモンスターママでごめんなさい

社宅妻服飾論

仲良くなりたいと思う相手を見つけたら徐々に距離を縮めていくのが楽しくて好きと話してくれた隣人が

「初め引っ越していらしたときはヤバイやつ来た!と思いました~!」

とカミングアウトしてくれて笑った

夫同士が同じ会社という社員住宅の人間関係はある意味特殊であると思う

この場合、彼女の”ヤバい”は、”周りの目を気にせず周囲に合わせることなく自分の好きなものを着る”ことを指している

堂々としていてオープンに意見を述べるタイプの彼女が、「ここに引っ越してきたとき手持ちの服を全部捨てたんです」と話してくれて驚いたけれどその気持ちには心当たりがある

コミュニティや社会的役割に合わせて服装を変えるということ

いま思えば頭がおかしいけど
娘を妊娠したときにフェミニンなデザインのワンピースを封印し、これからはユニクロのシャツやジーンズで生活しなきゃいけないんだとなぜか思い込んだ

海外での生活が始まると
ばかじゃないかと思うような値段のほとんど何も入らない大きさのバッグがどうしても欲しくなったり
日本に帰国したら着れないだろうなぁと思いながら、ビビッドな色のドレスを何着か買った

日本への本帰国が決まったら
髪に入れたハイライトはもとに戻そうとか
衝動買いしてしまったピンクのドレスはメルカリで売ろうとか…
(我ながら極端である。夫はその都度ドン引き)

窮屈に服選びをした過去もあるけれど、ファッションを自由に楽しむ素敵な女性たちに出会えたおかげで自分らしく身に付けるものを選択出来ているのだと思う

周りからどうジャッジされるかを(極力)考えずに

その日、引っ越し先となった社員住宅の全家庭にあいさつまわりに伺った日

丈の長いシンプルなワンピースに、黒のローヒールパンプス

“常識的な服装”であったと思う

浮いていたのだろうか

調子に乗って見えた?笑

彼女にとって初めての社員住宅生活は、手持ちの服を一新してもっと地味で手頃な値段の服装で生活しなきゃと彼女を駆り立てた

私の当時の渾身の”常識服”をヤバイ呼ばわりした彼女も今や、明るい色のニットに、上質でセンスの良いバック、さりげなくイタリアブランドの靴

自分らしく選択する人は好きだ

今やいっしょに”ヤバイやつ”になったわたしたちだけれど、実際は他の住人に疎まれることもなく、むしろ関係はとても良好(だと思っている)

とんでもないカミングアウトだったが、また一気に彼女との距離が深まったのを感じてとても嬉しかった

モンペデビュー

友人が紹介してくれた本の巻末の座談会に登場したお姉さんの発言に深く共感、まんまと信者になり、読み終えた数分後には娘の通う学校に電話をかけていた。我ながらミーハー、影響を受けやすく、流されやすく、単純。

海外と日本の子育てについてオープンに語り合う内容で、例えばこんなふうであった。

──外国のいいものを見ちゃったために、日本の保育園や学校に満足できなくなっちゃってる

!
そう!

帰国して約一年、初めのころ、違和感を感じていたいろいろを(調子に乗った海外帰りと思われたくなくて)周りに溢すことができず、なんとなく忘れていたけど、まさにそうだった

──海外の親たちはみんな学校に物を言えるのだということを知ってしまったから、私も日本で気になることを校長先生に言ったら、まわりからまるでモンスターペアレントみたいに言われて、

そう!
あの頃は学校でのことで気になることがあればいつでも先生にメールでも電話でもできて、ピックアップのときにそのまま一時間くらい話しちゃう、なんてこともあって。(この先生とはいまでもたまにメールのやり取りをしている)
モンペなんて概念、あったのかな。
担任の先生が子どもに大声で叱ったのが気に入らず、校長先生に掛け合って先生を辞めさせたママもいたし(さすがにひいたけど)、そこまでしなくても、担任の先生に言えない、あるいはもっと大きな要求のときは、校長に言ってみれば?と周りにアドバイスをされた。
学校には常に対話の機会が開かれた空気感があって、校長はロビーでママたちと談笑しながらコーヒーを飲んでたり、年一回の”odd socks day”には子どもたちと一緒になって変てこな靴下で校内を歩き回るような距離感の近い存在で(間違って普通の靴下で登校しまって泣いている男の子のために、誰かこのクラスで良いアイディアのある子はいるかしら?と声をかけて、すかさず自分の履いている変な靴下を片方脱いで投げてあげるクラスメート、それを見て「だからここの校長って大好き」と安堵し微笑むママ、という光景をいつも思い出す)、わたしの知っている日本の校長先生とは全然違っていて。

──一方、ノルウェーは、民主的な保育をしていこうっていうことで、親の意見を聞く場が設定されている

当たり前だわ!
「先生たちが提示してきた保育のあり方に、親が乗っかるだけ」の現場なんか日本だけ!!

───親が好きな保育士雇って、自分たちで施設のレイアウトとかも全部決められて、保育とか子育て環境を良くしたいと思う親の気持ちが叶えられているんです

え、
まじ?
最高、それがいい

今から学校を創るのは無理でも、せめて子どもの生活をより良いものにするために意見するくらい、当たり前だよね?

むしろ先生に新しい気付きを与えるという点でもすごく意味のあることなのでは?

え、ていうか、みんなもほんとはこれ、おかしいって思ってるけど、口にしてないだけだよね?

加速度的に気持ちが高揚して、
もう絶対いま電話したほうがいい!
少しでも早いほうがいい!

娘の入学時から、子どもに何もメリットがないのに変われない、誰も得をしないのに、恐らく誰も問わないであろう「管理責任」を学校が負うことになるのを避けるため、無意味な「当たり前」を(文科省からの通知を受けているにも関わらず!)何十年も続けていることに違和感を感じていた

伝えたかったことの要点を頭の中で雑にまとめて

「夕方の忙しい時間帯にご迷惑かしら」と1%くらいは先生を気遣ってみたりしつつ

勢いに任せて、お電話をかけた。

晴れて”モンペ”デビュー、したのだった。

池本美香・秦かおり・岡本多香子・井出里咲子「座談会 子育てをめぐる社会はどうあるべきか」(2014.9.2実施)秦かおり・岡本多香子・井出里咲子(2017)『 出産・子育てのナラティブ分析: 日本人女性の声にみる生き方と社会の形』大阪大学出版会、pp.221-256.

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